電池活用技術研究会

 

前頁 これで完璧!照射角切替付“ウルトラ光るっちPro”目次

外形


 6、の“ウルトラ光るっち”は、遠くへ光が届くことを優先して広角用のLEDを少なめの4個にしましたが、近距離の明るさを優先した広角用のLEDが10個の改良型を作ってみました。遠距離用(挟角)のLEDは17個から11個に減りましたが、試作機を使ってみると、明るさの均一性が高まって、さらに快適になりました。広角用のLEDは電流が大きいので、総合光量も増しています。
 さらに、室内で使う時は広角用のLEDのみ点灯させた方が均一な明るさで使い易いので、広角LEDのみや挟角LEDのみの点灯も可能な切り替えスイッチを追加しました。

  取扱説明書(Word文書ファイル)

内部の構造 (2011年11月27日完成)


2号機(2012年3月28日完成) 少しだけ回路変更しました。機能・性能は変わりありません。

解説

 合計LED電流は、強で約1A流れます。2000mAHのeneloopで2時間連続点灯出来ます。電流が大きい
ので、アルカリ乾電池よりニッケル水素電池が適しています。中の設定では3倍の6時間連続点灯
出来ます。弱ではさらに3倍程度の時間になります。

 挟角LED(NSPW500GS-K1 指向特性15度)のみの点灯では、約0.3Aになり、広角LED(NSDW570GS-K1
指向特性140度))のみの点灯では、約0.7Aになります。挟角LEDのみ点灯すると“スーパー光るっち”と
ほぼ同等の明るさですが、電池容量が大きいので“スーパー光るっち”の2倍以上の時間(6時間半)連続
点灯出来ます。
 光量は、強で、広角が約300ルーメン、挟角が約100ルーメン、合計約400ルーメンです。自動車の
ヘッドライトの電球の明るさが片側で1000〜1500ルーメンのようですから、ウルトラ光るっちpro
を3台重ねて連結すると、自動車のヘッドライトの電球と同等の明るさになります。


 基本設計は“光るっち”と同じで、OPAMPと基準電圧ICによる正確な定電流回路を使用して
いますから、電池容量が無くなる直前まで明るさが一定です。スイッチング式ではないので、
雑音の心配もありません(OPAMPと基準電圧ICが発生するわずかな熱雑音はあるので、小型の
携帯ラジオ(の内蔵アンテナ)に密着させるとノイズが入る場合があります)。
 照明用LEDは明るさが一定なので、それだけでは電池の消耗具合が解りません。赤色の電池
電圧モニターLEDは、電池電圧が下がると暗くなり、放電終止電圧になると消灯しますから、電池
の消耗度が解ります。電池電圧モニターLEDが消灯した後は、定電流が維持出来ず、電圧低下
に従って、照明用LEDは暗くなっていきます。
 しかし、人間の目は、暗所に順応して自動的に感度が上がる特性がありますから、この電池電圧
モニターLEDがないと、電圧が下がり過ぎていることに気付かず、電池を過放電して劣化させる危険
性があります(市販の電池式ライトのほとんどが電圧監視機能無しです)。

 強の設定で電池電圧モニターLEDが消えた直後は、まだ電池の容量が少し残っているので、中や
弱に切り替えて電流を減らすと電圧が上昇し、電池電圧モニターLEDが再点灯し、しばらく使用出来
ます。このように使用すると過放電を防止しながら、電池容量いっぱいまで点灯し続けることが出来
ます。
 従来の“光るっち”3機種に比べて、少し制御回路が複雑になり、OPAMPが2回路入りから
4回路入りのものに変更されています。

 本を読む時は、広角LEDのみ点灯すれば均等な明るさで読み易いですし、屋外の散歩の時は
挟角LEDのみ点灯すれば長時間電池が持ちます。さらに両方点灯すれば、屋外の広範囲を明るく
照らすことが出来る強力なライトになります。万能なポケットLEDライトの完成です。

 市販の強力LEDライトは、パワーLEDとリチウムイオン電池を組み合わせたものが増えている
ようです。しかし、リチウムイオン電池は満充電で長期間保存すると大きく劣化するという重大な
欠点がありますから、停電時にしか使わない非常用ライトに使用すると、電池寿命が極端に短く
なります(リチウムイオン電池は充電したら直ぐに使用する機器に適しています)。リチウムイオン
電池を使用した機器は、充電したままで販売することが出来ないので、購入後に充電する必要が
ありますから、停電した時に買ってきても使えない、という困ったことになります。
 ニッケル水素電池も、かつては自己放電が多いという欠点がありましたが、SANYOのeneloop
の登場で満充電後数年間保存しても、問題なく使用出来るようになりました。非常用のLEDライト
にはeneloop等の最新の自己放電が少ないニッケル水素電池が最適です。

照射角切換えの効果のテスト

挟角LEDのみ

両方

広角LEDのみ

 ご覧の通りで、2種類の最新超高性能LEDを併用することで、広範囲が明るい理想的な携帯用LEDライトが出来上がることが解っていただけると思います。 前方を照らしていても足元まで明るいので快適です。
(デジタルカメラの撮影画像なので人間の目で見た感じより明暗差が激しくなっています。)
 パワーLEDと反射鏡を組み合わせたLEDライトでは、ビームの指向性が強すぎて、中心だけ極端に明るく周囲は暗くなってしまい、非常に使いづらい照射特性になります。