電池活用技術研究会

 

前頁 単三eneloopの新(4本)旧(4本)比較テスト3 次頁

  ニッケル水素電池は、ニッケルカドミウム電池と同様に、(完全放電状態から)0.1Cの小電流で15時間の長時間充電を行うことで満充電にすることが出来ます。小電流では満充電が近づいた時の電圧低下現象(儼)が現れませんから、タイマー(あるいは充電量の積算値)で充電を終了します。0.1Cの小電流では満充電を少し超えて充電しても過充電で壊れることはありませんから、確実に満充電する方法でもあります。メーカーではニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池の容量はこの方法で測定して表示しているようです。メーカー発表の電池容量は0.2C程度の放電電流で測定しているようですが、ここでは測定時間短縮のため、1Cで放電して、下限電圧に達してから0.1Cまで順次電流を下げて測定しています。
 0.1Cで100%充電するための充電時間は10時間ですが、一般的に0.1Cの小電流では充電効率が低くなるので、15時間充電を行います。自己放電の少ないeneloopは、例外的に小電流でも充電効率が良いようで、10時間で満充電時の電圧変化を示しています。確認のため11時間充電のテストも行いました。
 結果は、1Cの急速充電では、放電容量が定格の96%程度なのに対して、0.1C15時間の標準充電では、放電容量が定格の98%程度に増しています。0.1C11時間の充電でも、96%程度で、急速充電と同等です。最後の数%を詰め込むためには、小電流で長時間の充電が必要なようです。

サンプル4(新) 放電電流:1C(2A)〜0.1C(200mA) 放電終止電圧:1.0V/セル
充電電流 充電
時間
充電容量 充電平均
内部抵抗
放電容量 放電平均
内部抵抗
0.1C 15:00:01 3000mAH (150.0%) 4.294WH 30.4mΩ 1972mAH (98.6%) 2.326 WH 32.5mΩ
0.1C 11:00:00 2200mAH (110.0%) 3.092WH 30.1mΩ 1939mAH (96.9%) 2.285 WH 28.4mΩ
1C 01:01:25 2047mAH (102.4%) 3.032WH 28.6mΩ 1919mAH (95.9%) 2.287WH 30.5mΩ
サンプル8(旧)  放電電流:1C(2A)〜0.1C(200mA) 放電終止電圧:1.0V/セル
充電電流 充電
時間
充電容量 充電平均
内部抵抗
放電容量 放電平均
内部抵抗
0.1C 15:00:02 3000mAH (150.0%) 4.285WH 43.9mΩ 1949mAH (97.4%) 2.245WH 41.2mΩ
0.1C 11:00:01 2200mAH (110.0%) 3.071WH 47.6mΩ 1916mAH (95.8%) 2.184WH 39.3mΩ
1C 01:01:40 2055mAH (102.7%) 3.042WH 34.9mΩ 1914mAH (95.7%) 2.213WH 43.3mΩ

標準充電 充電電流:0.1C 充電時間:15時間
温度のグラフは、長時間の記録なので室温変化の影響が大きく現れています。

単三ニッケル水素電池の高精度充電特性(温度・内部抵抗・電流・電圧)グラフ 0.1C充電
0.1Cの15時間標準充電後の放電 放電電流:1C

単三ニッケル水素電池の高精度放電特性(温度・内部抵抗・電流・電圧)グラフ 1C放電

標準充電 充電電流:0.1C 充電時間:11時間


0.1Cの11時間標準充電後の放電 放電電流:1C



儼=2mVの急速充電 充電電流:1.0C


儼=2mVの急速充電後の放電 放電電流:1C

単三ニッケル水素電池の高精度放電特性(温度・内部抵抗・電流・電圧)グラフ 1C放電

ついでに、0.1Cの小電流で放電した場合の、放電特性も調べました。
ほとんど発熱しないので、温度のカーブは室温変化の影響が現れています。

単三ニッケル水素電池の高精度放電特性(温度・内部抵抗・電流・電圧)グラフ 0.1C放電